オリジナル男子
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いや待てよ。案外かわいいと思うぞ。我ながら。ふむ。少々、物足りない部分もあるがな。
ペタペタ・・・いかんいかんっ!何をしているんだ俺っ!
しかし、これはハルヒの趣味なのだろうか。朝比奈さん以上に髪が長い。
しかたない。ポニーテールでもするか。(←ポニーテール萌え)
部屋にもちゃんと北高女子制服が転がっていた。どう着ればいいんだ?
リボンの結び方ってこれであってるよな?
こ、これがスカートというものなのか。うぅ・・・股がスースーする。女はよくこんなもん穿いてられるな。
俺は考え始めた。
今、迷ってもしょうがない!長門に聞けば何か解るかもしれん。そうさ今までだって助けてくれたじゃないか!俺は足早に学校へと向かった。
「おぉ。おはよう・・・長門」
「・・・・」
やはりと思っていたが、部室には長門しかいない。
その長門はテーブルの隅っこでポツンと席に着いている。じぃと見つめているのは、もちろんハードカバーだった。
長門は俺の目を無表情に見上げてきた。
「・・・・」
話をきりだす俺。
「長門、どうすれば俺は元に戻るんだ。教えてくれ。」
「・・・・・・単純。」
長門はポツリといい、しばらくしてからまたハードカバーに向き直った。
「涼宮ハルヒにあなたが男性であってほしいと思わせればいい。ただ、それだけ。」
長門にしては分かりやすい説明だった。
「本当にそれだけなのか」
「そう。」
無言の視線を直角に刺してくる長門。俺は自分の席に腰を下ろした。
「長門。今の俺どんな感じだ」
「・・・・」
黒く透きとおった目で俺を見上げる。
「・・・・(俺)」
「『かわいい』というものに該当する。」
「そうか、ありがとよ。」
「・・・・」
さて、これからどう団長様に納得してもらおうか・・・・
ううむむ・・・・・
俺は首をひねりつつ、何度となく考えこむ。
沈黙が続き、いつしか予鈴が鳴る時間にまでになっていた。
「もうこんな時間か。長門、じゃまたあとでな」
「・・・・そう。」
そんなわけで教室へと急ぐ。
すでにハルヒは席に着いていた。俺もそれに従い座る。
俺は窓の外を眺め、無人のテニスコートを見下ろしていた。
「キョン!」
ハルヒは俺が男だったことを完全に覚えていないらしい。まぁ、あたりまえだが。
「なんだ」
「昨日ね、あんたが男になった夢を見たのよ!それがね、すんごく笑えるの。あんたにも見せてあげたかったわ!」
そうかよ。ハルヒは昨日のことを夢だと思っている。現実と非現実の区別をいいかげんつけてほしいもんだ。
ん?ひょっとして今がチャンスなんでは・・・。よしっ、ここでひとつ聞いてみようではないか。
「なぁ、ハルヒ俺がもし男だったら良いと思わないか」
唐突すぎたかっ?
「・・・・はぁ?キモイだけでしょ。絶~対っ無理ありえないわ!」
「そ、そうか。」
あっさり自爆・・・・
「じゃぁ、女なのにこんな男みたいな口調はどう思う?」
「前からそうじゃない。何言ってんの?今日のキョンなんか変よ?寝ぼけてるの?まるで昨日まで男だったみたいな言い方」
いたって普通だが。昨日、今日でいきなり性別が変わったらそりゃ無理だろが。いろいろとな。
そ、そうだ昨日撮った写真があるじゃないか!これを見せれば!
「ハルヒ、これを見てくれっ!」
「な、何よ。あ~これ昨日みんなで撮った写真じゃない。それがどうかしたの?」
へ?そんなはずじゃ・・・・あ、写真まで入れ替わっとる。
俺は救いを求めて教室を見回した。
俺が男だったことを覚えているのは、長門だけだ。たぶん、朝比奈さんと古泉も。
「あっ。次、体育だわ。ほら、ちゃちゃっと着替えるわよ!」
お、おいっ!ちょっと、や、やめろハルヒっ!
いきなり俺の制服を脱がし始めやがった。周りの女子たちも着替えているのが目にはいる。
「いいじゃない。女同士なんだから」
それがいかんのだ!クソッ!
「あ、後ですぐ着替えるから先に行っててくれ!」
「はぁ?まぁ、いいわ。すぐ来るのよ」
ハルヒはそう言い残し教室を後にした。
俺は顔を伏せ、女子たちがいなくなるまで待ってからすばやく着替えた。
そういえば、この学校はブルマ指定だったな。とか考えつつ。しょうがないだろぅ、男なら誰だって思うことさ。
俺も教室を出、グラウンドへと向かった。
ちなみに今回のメニューは女子が持久走、男子がサッカーである。
何をやってもうまくいかない。男だったころの保健体育は5だったのに・・・。
ハルヒといえばそつなくこなすし、こと勝負となれば無類の負けず嫌いの権化と変身する。
だいたい解ってると思うが、ハルヒにできないことは何一つない。たぶん。
アホの谷口がこっちをニヤケ顔で見ている。国木田はどうだか知らんが・・・。
「俺が思うにキョン子はAA+だな!」
「そうなのかい。」
「あぁ!もちろん朝倉に続いて一位。あのダルデレがいいんだよな~で、二位が長門有希。眼鏡が良かったんだか、現在は着けてないのでマイナス。まぁ、無口があるから良いか。」
「へぇ、谷口はいろいろ詳しいね。」
「あったりめぇだっ!今、校内で彼女にしたいランキング一位がキョン子だ。妹系な感じが評判らしい。写真が出回ってるよ。」
「まさか谷口、買ったのかい?」
「もちっ!」
おい谷口、普通大声でそんなこと話すか?面前の前で・・・・しかし、俺の写真って・・・
もう反論する気にもならんね。
谷口はなおも、くっちゃべっている。国木田は緩やかな口調で谷口の受け答えをしていた。
チャイムとともに一時限目が終了した。
「う~ん。疲れたわねキョン」
ハルヒに疲れたという言葉はないと俺は知っている。土日でも市内パトロールに行って不思議探しだし、ハルヒのやりたいことは全部実行してやるんでな。俺の身体はもうガタガタで疲労がたまっているのさ。俺はというと慣れない身体のせいでいつもの二倍以上は疲れている。早く朝比奈さんを拝みたい。ハルヒの顔を眺めずつ教室へと戻った。今は着替えることで精いっぱいだ。いつまでこんな状態を過ごさなければならんのだ。解るやつがいたら是非とも教えてくれ。
「なぁに、アホ面してんのよ」
ふいにハルヒに話かけられていた。
なんだっていいだろう。元はといえばハルヒが起こしたことなんだからな。
「別に。」
何喰わぬ顔で答えてやる。
今のハルヒに何言っても通じゃしない。ハルヒがあのとき何故、怒って出ていったのかすら解らん。
そもそも俺が女になること事態が意味不明である。
何故なんだ、ハルヒ。
独り言を言うように呟いて、ちらりとハルヒを見てすぐ逸らした。
その後、普段は短く感じられた授業も長く感じた。地獄とでも言えるだろう。
「先に部室行ってて!」
ハルヒの言葉により先に行くことになった。
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~キョン子~
『キョンなんていっそ女になればいいのよ!』
その言葉が頭から離れない・・・
一夜たった今も。
「キョンちゃーん☆早く起きて―――」
いつものように妹が俺のベットの上で飛び跳ねている。起こしに来たのである。別に来なくてもいいのだが。
「あと・・・五分・・・・寝かせ・・・ろ・・・ぅ・・・・。」
うん・・・うん・・・ん?「キョンちゃん」?
キョンちゃんっ?・・・・まさかっ・・・・?
その言葉に耳を疑った。
俺は真っ先に洗面所まで行き自分の姿を確認した・・・
そこに映っていたのは、まぎれもなく女になった自分・・・・。いやぁ、マジ焦るね。
そうはいっても、ハルヒのやつ。俺が女になればいいと本気で思っていたらしい・・・。嘘だと願いたい・・・。
鏡をもう一度見、確認。・・・ふぅー・・・
やっぱり女なった自分が映る。
ハルヒのやつ・・・・・・・
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